送信機、アンテナなければただの箱・・・

送信機製作ページ

測定の様子

 共振型ループアンテナ
もとになった組み立てラジオはテクノキットさんのHR-G7 勝手に送信アンテナにしちゃってごめんなさい!

 簡易型共振型磁界強度計

さて、送信機の完成に喜んで、音楽を楽しむのに一段落すると、今度は電波が能率的に放出されているかが気になってくる。実際、アンテナ端子にロングワイヤーをつないで部屋中張り巡らせている割には、ラジオから出てくる音がか細い。Sメーター付きのチューナを持ち出してきてチェックするとほとんど振れていない。ラジオはちゃんと電波を受けているいうよりも、アンテナ同士の容量結合でエネルギーのおこぼれを貰っているような感じなのだ。

ためしにループアンテナ(直径20cm、20ターン)をつけてみたが、改善は見られない。コイルのインピーダンスがミスマッチでインダクターとしてしか働いていないのだろう。

諦め気味で、数ターンのコイルを、ループアンテナをもった組み立てラジオのコイル上に何気なく乗せてみた。その瞬間、部屋中のラジオが一斉に大合唱を始めたのだ。チューニングノブを回すと、一箇所で鋭く出力のピークが見られる。電波エネルギーが部屋中にぴーんと充満した。送信機の出力が小さかったわけではなかったのだ。

ループアンテナは磁界型のアンテナである。波長が何百メートルにもなる周波数を扱っているのだから、やたらアンテナ線を伸ばすよりも、周囲を強い磁界で満たす方が理にかなっているのかもしれない。受信側がフェライトコアのバーアンテナを持っているラジオでは磁界結合で、メータが振り切れんばかりの入力が得られた。

左画像は電界強度を測定している情景。測定器は自作のFET作動アンプ内蔵ボルトメータと、バーアンテナとポリバリコンを使った並列共振回路の組み合わせ。なんのことはないゲルマラジオにメーターがついたようなものだ。これと前述の共振型ループアンテナを配置し、電界(というより磁界)強度を測定してみる。アンテナ側は、エナメル線を4ターンほど巻き足して1次コイルとしてある。

メータの振れが半分ぐらいに落ちてくる50cmぐらいの距離で、チューニングをとることにした。アンテナ側の同調ポイントは極めてクリチカルで、ノッチフィルタを扱っているようなフィーリングだ。Qが高く、むしろダンパーが必要となる。
ループアンテナとバーアンテナは直行位置で感度が最大。平行だとメーターがほとんど触れない。まさに教科書に書いてある通りだ。

今回ループアンテナに期待した理由は、電波を効率良く輻射する装置を求めたということ以外に、実はもう一つある。

ロングワイヤーアンテナだとどうしても、ハム音(リップル)が除去できなかった。当初、電源側を疑ったが、信頼性の高い定電圧電源を用いても除去できなかったのだ。
不平衡アンテナの場合、アース側が大地のように共通のゼロ電位であれば問題ないが、フロートしている場合には中点電位そのものに電源ノイズが乗ってしまい、受信するとあたかもそれが変調信号のように聞えてしまうのではないか・・・。アースをきちんと取るとノイズは皆無になるので、この怪しげな仮説は正しかったのかもしれないが、現実問題、アース線をとることは大袈裟で鬱陶しい。

アンテナを平衡型にすればいい!・・・ループアンテナを用いる事で、問題は一気に片付いてしまった。

さらにもうひとつ思いつき・・・共振するもので受信感度があるものなら何でもよいのなら、バーアンテナを使ってもよいのではないか?

これも当ったりぃ!測定に使った並列共振回路部分を切り離して、数回被覆線をまきつけアンテナにしたら、ループ型といい勝負の送信アンテナが出来上がってしまった。答えは簡単なところにあったのだ。

逆転の発想だ・・

送信アンテナの小型化にも寄与しそうだ。長めのバーアンテナを使って、さらに力強い電波をしたいところ。

    

最終的にはこんな形に・・・入力は4t、巻きすぎてもダメ

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