昭和中期ラジオ少年御用達

チープラジオ御三家揃い踏み

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μ同調ゲルマラジオキット (CHERRY SXO-90A) ハードウェアとしてのラジオが一番面白かった時代は昭和20年代だったのかもしれない。30年代に入ると半導体が現れて、もはや鉱石ラヂオや真空管の並三、並四ラヂオは過去の遺物になり始めていた。ラジオは作る時代から、買う時代へ突入しようとしていた。

そんな曲がり角の時代にも、ラジオ少年達はいた。
当時、ラジオはデパートの玩具売り場にあったものだ。ショー・ウィンドウにうやうやしく飾ってあるのを眺めては、おやつをあと何回抜いたら、こいつが買えるだろうと思案したものだった。
部品の一つ一つを捜し求める苦労がなくなり、ハンダゴテを握ることもなくなったが、それでも少年達の眼は、しっかりとラジオに向けられていたのだ。

当時のラジオ少年憧れの三品をここに紹介しよう。

(1)ゲルマラジオ
電池を入れなくも、コンセントをささなくても、鳴るラジオ・・・! この不思議さが少年達の心を捉えて離しませんでした。今もそうであってほしい・・・・。
誰がなんと言おうと、エレクトロニクスはここから始まるのだ。

1石レフレックスラジオ完成品 (Homer 1T-50)
2石レフレックスラジオ完成品 (電子ブロック株式会社製 DE-2)
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(2)1石レフレックスラジオ
 一つのトランジスタで高周波増幅、検波、低周波増幅の三つの機能を持たせた超合理的なラジオ。一粒で三度美味しいキャラメルのような味がしたものだ。

(3)2石レフレックスラジオ
 一石レフレックスラジオにさらに低周波増幅一段を付け加えたのがこれ。1石は鳴るだけで嬉しかったが、増幅回路を入れることで、さらに実用性が加わった。館長のライバルだった某君は、これを自転車のハンドルに固定して、カーラジオならぬ、バイスクルラジオを決め込んでいた。敵ながらあっぱれと感心しつつ、以後一緒にサイクリングすることはなかった。
 ちなみにこのラジオを作ったのは、電子ブロックの開発で有名な名古屋市現存の会社。ロゴを見ると、すでに天下の「学研」と提携を果たした後であることがわかる。